ノロウイルスはヒト→ヒト感染が多い!

ノロウイルスの集団発生では、ヒト→ヒト感染事例の割合が約半数を占めています。
次いで食品媒介事例が27%ですが、調理従事者から二次汚染を受けた食品を原因とする事例が多数を占めています。
つまりノロウイルスの集団発生を予防するためには、ヒトからヒト、ヒトから食品といった多様な感染経路を断ち切る努力が必要です。

そもそも「ノロウイルス」って?

ノロウイルスの大きさ

手指に付着したノロウイルスは、とても小さいので、しわや爪と皮膚のあいだに入り込んで、手洗いで除去することが難しくなります。また、感染者の嘔吐物には大量のノロウイルスが含まれていますが、処理しきれなかった嘔吐物が乾燥すると、塵や埃とともに舞い上がって空気中に浮遊します。これらが感染拡大の原因となります。

熱や酸に強く、乾燥した環境でも長く感染性を維持します。温度は低いほど生存性が高くなり、凍結してもほとんど不活化しません。このように物理化学抵抗性が強く、感染性が維持されるので、一度環境が汚染されるとそこに存在するノロウイルスは不活化されにくく、感染拡大の原因となります。

特徴①②のように、非常に小さくて除去しにくく環境中で不活化されにくいうえに、感染は少量で起こるので、特に流行期は感染対策をきちんと行わなければ、感染が拡大すると言えます。

不顕性感染であっても、感染しているため、便や嘔吐物には大量のノロウイルスを排出しています。ただ、本人は症状がなく感染している自覚がないため、手洗い等の対策が不十分であった場合、知らないうちにウイルスが手指に付着し、食品を汚染し食中毒事故を起こしてしまいます。

ウイルスはその構造からエンベロープ(脂質性の膜)のあるウイルスと無いウイルスに分けられます。エンベロープのあるウイルスは、アルコール消毒剤からダメージを受けやすいのに対し、エンベロープのないウイルス(ノンエンベロープウイルス)は、ダメージを受けにくく、アルコール消毒剤が一般的に効きにくい傾向にあります。しかし、最近ではノンエンベロープウイルスにも有効な新しい「酸性アルコール消毒剤」が開発されています。

ノロウイルスは「ノンエンベロープウイルス」

ノロウイルスの主な感染経路

ノロウイルスは主に以下のようなルートで体内に取り込まれます。
正しい予防法を実践するためにも、まずは感染経路をきちんと把握しましょう。
喫食で感染(食中毒)

喫食で感染(食中毒)

● 食品は十分に加熱しましょう。

● 調理施設での汚染が広がらないよう、調理従事者の手洗いと、調理器具や施設内の洗浄をしっかり行いましょう。

● 調理施設内にウイルスを持ち込まないために、健康チェックを習慣化し、感染が疑われる場合は自己判断せず上司の指示に従いましょう。
飛沫感染

飛沫感染

適切な汚物処理を行い、処理後もしっかり手洗いを行いましょう。
接触感染

接触感染

● 付着したウイルスを洗い流すため、しっかりした手洗いをしましょう。

● 多くの人がよく触れる場所をこまめに清浄しましょう。

適切な汚物処理を行いましょう。
塵埃感染

塵埃感染

適切な汚物処理を行い、処理後もしっかり手洗いを行いましょう。

● 汚物の処理後、しばらくの間は汚染された場所を立ち入り禁止とし、消毒を継続しましょう。

● 汚物処理に使用した用具は使い捨て、または消毒を行い、ウイルスが付着したまま放置しないようにしましょう。
対策はどうしたら良いの?

感染経路を遮断するために大切な5つの対策があります。