ノロウイルスに感染しないようにするにはどうしたらいいの?対策その2

ノロウイルスはヒト⇒ヒト感染が多く、一人ひとりの取り組みが重要です。
感染経路を遮断するために大切な5つの対策があります。
ノロウイルスの集団発生ではトイレ内の汚染が多く報告されています。 多くの人が共有するトイレを日常から清潔にすることは感染リスクを下げることにつながります。
感染拡大の原因となりやすいトイレは、日頃から清潔に保つことはもちろん、ノロウイルス対策として不活化効果を期待できる薬剤等を使用した除菌や消毒が必要です。

トイレのノロウイルス汚染状況

調理従事者由来と推定されるノロウイルス食中毒が発生した施設のトイレ内でノロウイルスの遺伝子検査を実施したところ、あらゆる箇所から高率にノロウイルスが検出されました。便器内側よりも蓋や便座、床や壁で検出率が高く、手洗いコックやドアノブなど手指が触れる箇所も汚染されていることがわかりました。
大量調理施設衛生管理マニュアル【平成29年6月16日付 生食発0616第1号】
5.その他(2)施設設備の管理
⑨便所については、業務開始前、業務中及び業務終了後等定期的に清掃及び消毒剤による消毒を行って衛生的に保つこと。

ノロウイルス食中毒対策について(提言)【平成19年10月12日付】
2.発生及び拡大防止策(2)調理施設等の衛生対策
①施設内のトイレについては、定時的に清掃及び次亜塩素酸ナトリウム等による消毒を行って衛生的に保つ。

ノロウイルス対策として消毒すべき箇所

望ましいトイレの使用方法

トイレ内での汚染リスクを下げるために、トイレ個室内で身支度を整える前に手洗いができることが理想といえます。なお、学校給食衛生管理基準では、学校給食従事者専用トイレの個室内に手洗い設備をもうけることが記載されています。

日頃から環境を清潔に保つことはノロウイルスの予防に有効

トイレ以外にも多くの人が触れる箇所は、ノロウイルスの汚染が起こりやすく、清潔に保つことが感染拡大を防ぐポイントとなります。
汚れた環境ではウイルスは長生きする

清潔な環境下と、汚れのある環境下においてのウイルス生存性を調べた結果、汚れのある環境下よりも清潔環境のほうが速やかに感染価が低下するという知見が得られています。
このことから、清潔に保たれた環境ではウイルスは長生きできないが、汚れのある環境では長期間ノロウイルスが生き続けているということがわかります。

※感染価:試料中に含まれる感染力のあるウイルス量のこと。
汚れがあると、十分な不活化効果が得られない

実際の環境清浄による不活化効果を調べるために、汚れのない状態と汚れのある状態にそれぞれネコカリシウイルスを付着させたテストピースを用意し、消毒剤を含浸させた布でふき取る試験を行いました。清潔な環境と比べて、汚れがある環境では、十分な不活化効果が得られませんでした。


環境を清潔に保つことで、ノロウイルスの生存性を下げ、消毒剤の不活化効果を発揮しやすくなる

環境清浄に用いる除菌・消毒剤と活用例

清浄な環境下でノロウイルスに対して不活化効果を期待できる薬剤は、次亜塩素酸ナトリウム以外にもあるという知見※が得られています。
日常的に行う除菌・消毒作業では、効果はもちろんのこと、作業の行いやすさや施設設備に対する影響についても考慮が求められますので、適材適所で選択して使用しましょう。
※「平成27年度ノロウイルスの不活化条件に関する調査報告書」 国立医薬品食品衛生研究所

大量調理施設衛生管理マニュアル【平成28年7月1日付 生食発0701第5号】
国立医薬品食品衛生研究所が実施した「平成27年度ノロウイルスの不活化条件に関する調査報告書」を受けて、大量調理施設衛生管理マニュアルが改正されました。
器具、容器等の洗浄後の殺菌方法が追記されました。
内容抜粋
塩素系消毒剤(次亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸水、次亜塩素酸水等)やエタノール系消毒剤には、ノロウイルスに対する不活化効果を期待できるものがある。使用する場合、濃度・方法等製品の指示を守って使用すること。
参考:平成29年6月16日付 厚生労働省通知 生食発0616第1号 「大量調理施設衛生管理マニュアル」の改正について
対策はどうしたら良いの?

感染経路を遮断するために大切な5つの対策があります。