自然災害時に備える感染症対策-2025年(医療・福祉事業所向け)

地震や近年多発・激甚化する台風などの自然災害発生の際、断水で水が使えない状況下ではウイルスなどに感染しないよう、平常時以上に少しでも清潔な環境を心がける必要があります。
自分や大切な家族の身を守るため、日頃から備える「防災」の準備がとても重要です。

地震や近年多発・激甚化する台風などの自然災害発生の際、断水で水が使えない状況下ではウイルスなどに感染しないよう、平常時以上に少しでも清潔な環境を心がける必要があります。
自分や大切な家族の身を守るため、日頃から備える「防災」の準備がとても重要です。

手指衛生の励行とうがい

手指衛生の基本

人がり患する要因の多くは、手に付着した病原微生物(細菌・ウイルス等)が手を介して鼻や口、目から体内に入ることです。手は見た目が汚れていなくても病原性微生物が付着している可能性があるため、水道設備がある場合は石けんと流水を用いてきれいに洗い流しましょう。
水道設備がなく、見た目に汚れがない場合はアルコール手指消毒剤を活用し、見た目に汚れがある場合はウェットティッシュ等で拭取り後、アルコール手指消毒剤を活用しましょう。

手指衛生遵守率が向上すれば感染率は下がります!

手洗いのタイミングとポイント

  • 外出後、屋外での作業後の屋内への入室時、調理や配膳作業前、食事の前、トイレの後、排泄処理後( 特に、感染症の症状のある方の排泄物(オムツを含む)・嘔吐物の処理後など)
  • タオルの共用はせず、ペーパータオルか個人用タオルを用いる
  • 避難所の出入り口やトイレ、調理場や食事をする場所などにアルコール手指消毒剤の設置

うがい

災害時、歯磨きなどがしにくい状況ですと、お口の中の細菌が増え、虫歯や歯周病の悪化だけではなく、誤嚥性肺炎の発症など全身の健康に影響を与える可能性があります。
水が出る場合はうがいや、難しい場合、口腔内を清拭するだけでもお口の中を清潔に保つことができます。
口腔内の清潔を保つことは免疫力低下を防ぎ、感染症予防にも有効です。

うがいのタイミング

  • 食事の前後、歯磨きが出来ないとき、風邪やインフルエンザ、ノロウイルス流行期、屋外での作業後、空気が乾燥しているとき
    (※喉の保湿としてはマスクの着用も有効)

咳やくしゃみなど飛沫予防の徹底

咳エチケットとは、咳やくしゃみの際に、病原体を含むしぶき(飛沫)を他のヒトにうつさないようにする対策で、マスクの着用もしくはハンカチやティッシュ等で口元を覆う方法です。
ひとりひとりが咳エチケットを実践することが感染を拡げないために非常に重要です。

マスク装着のタイミング

  • 咳・くしゃみの症状があるとき(安静時・就寝時にも装着してもらいます)
  • 喉の保湿を目的として

共同トイレの衛生維持

不特定多数の人が共有する避難所のトイレは環境が悪化しやすく、感染者の排泄、嘔吐物には大量の菌やウイルスが含まれるため、放置または不適切な処置を行うことで、集団感染が発生する危険性が高まります。これらを予防するためには、定期的に適切なトイレの清浄が重要です。

トイレ清浄のポイント

  • 清浄前にマスクと使い捨ての手袋、汚染度に応じて使い捨てエプロンを着用し、使用後は他の人に触れないよう留意して廃棄
  • 手が触れるドアノブ、手すり、便座、便座フタ、トイレロールホルダー、水洗レバー、水道蛇口も都度かならず清拭
  • 清掃後は手指衛生を励行

オムツ廃棄について

  • オムツは専用の廃棄場所を指定

避難スペース確保とストレス反応への対応

避難所では高齢者から乳幼児まで一か所に多くの方が集まり、密接した空間にいることから、呼吸器系の感染症が蔓延しやすい状態になります。また身体を清潔に保てないことは精神的な不安定をもたらします。このような避難生活は、睡眠不足、偏った栄養状態、心的ストレスから免疫機能が低下し、感染症にかかりやすくなるため以下のような対策を講じます。

ストレス反応への対応

  • 避十分な入浴が出来ない場合に応じて、大判のウエットティッシュ等を準備

感染症罹患者の把握と対応の徹底

  • 職員、ボランティアなどのスタッフは、手指衛生とマスクの着用を励行し、感染症の症状がある者は従事しません
  • 避難者は発熱・下痢など体調の変化が見られた際の、スタッフへの報告の徹底
  • 避難所の感染管理上のリスクを定期的に評価し、感染管理上の問題点を把握する
  • 治療を要する感染症り患者の、搬送先医療機関への連絡体制を構築